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建物の防犯性の向上を図るため、関係する省庁と民間団体により設置された官民合同会議によって、防犯性能基準が制定されています。ここでは主に錠前を中心とした防犯建物部品(CP認定錠)についてご紹介します。
防犯建物部品とは(官民合同会議について)
建物への侵入犯罪の防止を図るため、平成14年11月に「防犯性能の高い建物部品の開発・普及に関する官民合同会議」が設置されました。
最近における建物への侵入による犯罪の実体にかんがみ、関係する省庁および民間団体が建物部品の開発および普及の方策について検討を行うため、防犯性能の高い建物部品の開発・普及に関する合同会議を設置する。
(防犯性能の高い建物部品の開発・普及に関する官民合同会議設置趣旨より)
平成15年10月に防犯性能の高い建物部品の試験基準が決定され、11月より試験が実施されました。そして平成16年4月1日、警察庁より防犯性能の高い建物部品の目録が公表されました。この製品を防犯建物部品と呼びます。防犯建物部品には、右のような統一のマークが使用されます。
防犯建物部品とは(官民合同会議について)
警察庁
国土交通省
経済産業省
板硝子協会
日本ウィンドウ・フイルム工業会
社団法人日本シャッター・ドア協会
社団法人日本サッシ協会
社団法人全国警備業協会
社団法人日本防犯設備協会
日本ロック工業会
公益財団法人全国防犯協会連合会
一般財団法人ベターリビング
社団法人建築業協会
社団法人住宅生産団体連合会
社団法人日本建築士会連合会
社団法人日本建築家協会
社団法人日本建築士事務所協会連合会
社団法人日本損害保険協会
錠、シリンダーおよびサムターンに関する試験の概用
防犯性能の試験は3段階に分けて試験されます。最終の試験に合格した製品だけが官民合同会議試験合格品となります。
既定の標準ドアと標準枠に製品を取り付け、一般試験員がバールを用いたドア錠こじ破りおよび受け座壊しを行います。
いずれの場合もドアが開くまでの実働時間が5分以上かかる場合は合格となります。
または、開き扉の彫込錠、面付錠および引戸錠においてJIS A1541-2の「外力に対する性能」がグレード3以上の強度性能を持つ錠については、
第3系列の試験は合格とみなされます。
(官民合同会議における防犯性能の基準)
財団法人 都市防犯研究センターの資料によると、侵入に手間取り、侵入をあきらめる時間について「2分」と答えた元泥棒が約17%、「2分を超えて5分以内」と答えた元泥棒は約51%となっています。つまり、泥棒の攻撃に対し建物部品が「5分」耐えることができれば、約7割の泥棒が侵入をあきらめるということになります。官民合同会議では、この「5分」に耐えうることなどを当面の防犯性能の基準と定めています。
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